私の夏休み

 月が変わり、家族との調整もついたので、一人で信州へ行ってきました。できればバイクで…と思ったのですが、天気予報が良くなかったので車にて。一人ですから出発も急かされることなく、いくつかの飛び込み用事も済ませて出かけました。
 最初は軽井沢。実はお檀家さんから「駅の近くでお店をやっているので、機会があったら来て」とお声をかけていただいていました。私は結構そういうのを本気にする方なので(そして今まで概ね歓迎していただいてきたので)、そのお店を目指して。道中「早く雨が降らないかな、天気予報のようにならないかな」と祈っていたのですから勝手な話です。

 ホットサンドとコーヒー、そして降り出した小雨に満足しながら宿に向かいますが、その時寄り道したのが軽井沢現代美術館。「この夏は、にわか美術愛好家になる」と思っているので向かったのですが、絵を見ることのマァ楽しいこと。ネットがらみではないからこちらが主体的に見ている感がとても強かったです。「おすすめ」とも書いてないしフレームの外は壁だけだし、ジックリもパスもできる。自分の足で移動して見ている。他のお客さんの歓声を耳にして、後で行ってみる。意外な展示場所を見つけて喜ぶ。「奈良美智は男性だ」というのも初めて知りました。そして対照的に「普段長時間接しているインターネットが、いかに広告に埋め尽くされているか」にも気付きました。自分のペースで動けるのは、本当に贅沢な、いい時間の使い方ですね。
 そして宿泊地は学生時代の終わり頃に何度かいった車山高原。当時はスキーに行ったのですが今回の目玉は「ビーナスライン」という高原道路です。夏に見るスキー場は何だか舞台裏みたいで寂しいのかな…とか勝手に思っていたのですが、着いた時はすでに暗くなりかけで、「冬には、そしてスキーブームの頃はさぞかし賑わっていたのだろうな」と想像を巡らしていました。

 さて翌日は一転して好天となり、「よし夏リフトに乗ろう、一人で」と決意しました(一人でペンションに泊まるという時点で結構な決意でした)。宿の方に割引券を出してもらい、念の為「頂上往復、大人ひとりで」とリフト券(1割引)を入手しました。リフト券というのは「リフトに乗ることもできる権利」ですから、道の様子を見て帰路歩くかどうか決めよう、というとりあえずの選択です。つづく。
 

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