手を広げて

 ご縁と用事があって、福島へ赴きました。時間を作り、以前からお参りしたかった「白水阿弥陀堂」様へお伺いしました。この社会情勢下でもあり、参拝者は非常に少なく、安心してお参りすることができました。
 その帰り駐車場への間に広い芝生があって、道というほどかは定かでないものの、石が並べてありました。久しぶりに開放的な所へ来たことも手伝ってか(子供っぽく)石の上を歩いてみました!
 若い頃よりも平衡感覚はあやしくなったものの、ちゃんと手を広げればバランスをとって行きたい方向へ行かれます(嬉しい)。

傍から見れば「いい大人が…」ではあったでしょうけれど、改めて「手を広げて歩く」ことを味わえたのは良かったね。

 結果…これまた当たり前ではありますが、「幅広いところまで手を出しておくと、バランスが取りやすい」のを実感しました。何を掴んでいるわけでもないのですが、手をふるだけでもバランスを回復することができます。これって何か気持ちとか考え方でも似たような仕組みがあるように感じました。
 自分の身近だったり「同じ意見・近い意見」ばかり聞いていると、耳は心地よくても体のバランスを失い、道から落ちる。道と言っても石が並べてあるでこぼこ道ですけれど…。舗装され快適な道ならば構わないかも知れないが、開拓していくような時もある。変化する地面に対応しつつ、自分の目的地に向かうためには…手を広げておくことが必要なのではないだろうか。
 子供の頃は、それが面白かった。舗装路よりも凸凹道のほうが、歩き甲斐というか楽しさがあった。自分で手を広げ、バランスを取らねば落ちてしまうけれど、無性に惹かれるものがあった。そこで私は何を学んでいたのだろうか。

そんなことに思いを馳せていたので…ちょっと怪しいオッサンでも、勘弁してください。

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